「最近肩が上がりにくい」「投げるときに肩がズキッと痛む」
私も長年ピッチャーをしてきた影響で、肩の痛みに悩まされた経験があります。現在は医療従事者として、多くの肩のトラブルを見てきましたが、年齢やスポーツ歴に関係なく肩の不調は誰にでも起こり得ます。
今回は、肩が痛くなる主な原因(病名)と、自宅でできる予防・改善方法を紹介します。
1.肩の痛みの代表的な原因と病名
- 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)
→ 関節包が硬くなり、可動域が制限される
勘違いしている人もいるかもしれませんがが、30代でも肩が痛ければこの病名になります。 - 腱板損傷
→ 投球動作や加齢で腱板(肩の筋肉の腱)が痛む - インピンジメント症候群
→ 肩を動かすと骨と腱がぶつかり炎症を起こす - 変形性肩関節症
→ 関節の軟骨がすり減って痛みが出る
💡 野球経験者は特に注意
ピッチャーは繰り返しの投球でインナーマッスルや腱板に負担がかかりやすく、40代以降は回復力低下も相まって痛みが出やすいです。
2.肩の痛みを放置するとどうなる?
- 可動域がどんどん狭くなる
- 日常生活(洗髪・着替え)にも支障が出る
- 慢性化して改善に時間がかかる
→ 早めのケアが大切
3.自宅でできるストレッチ(痛みが軽い時期)
- 壁タッチストレッチ
壁に向かって指を歩かせるように腕を上げる - タオルストレッチ
タオルを背中で上下に動かして肩甲骨を動かす - 胸開きストレッチ
両手を後ろで組み、胸を開くように肩を伸ばす
💡 痛みが強い急性期は無理に動かさず、まずは安静+医療機関受診が優先。
4.チューブで鍛えるインナーマッスル(腱板強化)
- 外旋運動(肩を90度に曲げ、肘を固定して外に開く)
- 内旋運動(肩を90度に曲げ、肘を固定して内側へ)
- 水平外転運動(腕を横に開く)
💡 ポイント
- 痛みがない範囲でゆっくり行う
- ゴムチューブの強度は軽めからスタート
- 週2〜3回、10〜15回を1セット
5.肩を守る生活習慣
- 長時間同じ姿勢を避ける(デスクワーク・スマホ)
- 就寝時は肩が圧迫されない姿勢を意識
- 冷えを防ぎ血流を良くする(温める)
まとめ
- 肩の痛みは加齢やスポーツ歴で誰にでも起こる
- 四十肩・腱板損傷・インピンジメントなど病名ごとの特徴を理解
- ストレッチ+インナーマッスル強化で予防・改善可能
- 痛みが強いときは無理せず受診を
おわりに
肩の痛みは、「年齢のせいだから仕方ない」と思ってしまいがちです。
しかし実際には、日々のちょっとしたケアや筋力トレーニングで、肩の可動域や痛みの度合いは大きく変わります。
私も野球で酷使した肩を守るため、今もチューブトレーニングを続けています。今日から始めるたった5分の習慣が、数年後のあなたの肩を守ります。
「もう少し動くようになったな」「痛みが減ったな」と感じる日が、必ず来ます。
肩の痛みを放置せず、自分の体を大切にする第一歩を踏み出してみませんか?
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